デジタルサイネージが数時間ではなく数週間稼働し続けるべき理由
多くのサイネージソフトは、2分間のデモだけで評価されます。本当に問われるのは、誰も見ていない4日間が過ぎても、木曜日にはまだ正しく表示され続けているかどうかです。
- 24時間365日稼働
- 信頼性
- デジタルサイネージ
多くのサイネージソフトは、間違った条件で評価されています。誰かが動画を1本読み込み、2分ほど眺めて、良さそうだと判断して購入する、という具合です。
しかし、サイネージを2分間だけ見る人などいません。ホテルのロビー、博物館のギャラリー、店舗のショーウィンドウにあるスクリーンは、設置した人がとっくに帰宅した建物の中で、何日も無人のまま動き続けます。問われるべきなのは、それが動くかどうかではありません。木曜日になってもまだ動いているかどうかです。
これはまったく別の問いであり、それに答えられるように作られたソフトウェアは驚くほど少ないのが実情です。
デモと本番の違い
2分間のデモでは、ほとんど何もわかりません。わかるのは、ファイルが再生できるという事実だけです。
デモでは確認できないのは、時間が経ってはじめて表れるすべてのことです。同時にスタートしたスクリーンが、一日の終わりにもまだ揃っているかどうか。夜間に建物が停電しても、設置状態がそのまま持ちこたえるかどうか。1週間ぶっ通しで再生しても、最初とまったく同じ状態を保っていられるかどうか。
これらは特殊な故障パターンではありません。あらゆるサイネージ設置にとってごく普通の稼働条件であり、しかも多くの人が評価に使う条件では、まったく見えてこないものです。
実際に何が劣化するのか
長時間稼働する設置では、おおよそ次の順番で3つの問題が起こります。
タイミング。 もっとも頻繁に起こり、もっとも目につきやすい問題です。セットアップ時には揃っていた複数のスクリーンが、数時間のうちにずれていきます。独立して動作するプレイヤー同士は、放っておくと自然にずれていくためです。何かが故障したわけではありません。ただウォールの見た目が崩れるだけですが、それがいかにも安っぽく見えるタイプの崩れ方なのです。本来は複数のパネルにまたがる1つの連続した動きのはずが、パネルごとに微妙にタイミングがずれて届いてしまいます。
厄介なのは、それが徐々に進むという点です。ある瞬間に壊れるわけではなく、ただじわじわと悪化していくだけです。あまりに緩やかに進むため、誰かが気づく頃には、設置した本人はとうに見なくなっています。
復旧。 建物は停電します。清掃スタッフがコンセントを抜いてしまうこともあります。人の手で復旧させる必要があるパソコンは、誰かが訪れるまで画面が真っ暗なままになります。複数拠点に分散した設置では、それが何日も続くこともあり得ます。
摩耗。 1時間動くソフトウェアと、3週間動き続けるソフトウェアとでは、まったく別の問題です。小さな不具合は長時間の稼働のうちに積み重なっていきますが、午後のひとときのテストではそれが決して見えてきません。
本当の要件は「無人でも動き続けられるか」
サイネージを考えるうえで役に立つ問いは、「動画を再生できるか」ではありません。「どれだけ長く放っておけるか」です。
この視点に立つと、確認すべきポイントも変わってきます。
- 丸一日を通して複数のスクリーンを揃った状態に保てるか、それとも誰かがつつかないとずれてしまうか。
- 停電のあと、現地に誰も行かなくても正しいコンテンツが自動的に戻ってくるか。
- 朝9時にコンテンツが切り替わるよう設定した場合、それは12日目になってもきちんと起こるか。
- 建物を離れられるか。
最後の問いこそが、本当のテストです。そばにいなければならない設置は、設置ではなくパフォーマンスです。
これが「難しい方の半分」である理由
動画を再生すること自体は簡単です。この15年間に作られた端末なら、どれでも動画を再生できます。
同じ動画を、複数のスクリーンで、足並みを揃えて、何週間も、誰も見ていない状態で流し続けることは、まったく別次元の技術的な課題です。しかも、製品比較でもっとも見過ごされやすい部分でもあります。スクリーンショットには写らないからです。
FloSyncが時間をかけてきたのは、まさにこの部分です。目に見える機能ももちろん重要ですが、このソフトウェアが存在する本当の理由は、地味なほうの半分にあります。木曜日になっても、スクリーンがまだ正しい状態を保っていることです。
実際にテストする方法
このソフトウェアを含め、どのサイネージソフトを選ぶにしても、導入を決める前に次のことを試してください。
- 実際に導入する予定と同じ台数のスクリーンで、本番と同じ形にセットアップします。
- スタートさせて、その場を離れます。
- 翌日戻ってきて、きちんと確認します。
- 1台のパソコンの電源を抜き、また戻して、自分が手を貸さなくても何が起こるかを見ます。
1日は最低限です。1週間であればなお良いでしょう。最初の10分間しか正しく見えない製品なら、いずれそれが判明します。そして、クライアントの設置現場でそれに気づくのが、もっとも高くつきます。
実践的なポイント
無人で稼働させる必要のあるものを組み立てているなら、何を使うにしても役立つポイントがいくつかあります。
- コンテンツは、ただ再生できるだけでなく、確実に再生できるフォーマットで用意します。具体的な内容は動画準備ガイドにまとめています。
- スクリーン同士が共有するネットワークは、シンプルで予測可能な状態に保ちます。恒久的な設置であれば、専用ネットワークを構築する価値があります。
- 誰かがコンテンツの切り替えを覚えておく代わりに、スケジューリングを使います。
- 数日から数週間にわたって稼働させる設置では、営業時間外に毎日の再起動をスケジュールしてください。放送機器やAV機器と同じ日常的なメンテナンスであり、不具合ではありません。自動的に行われるよう設定する方法は同期最適化ガイドで解説しています。
FloSyncアプリは無料です。恒久的な設置であっても、スクリーン台数に応じた課金は発生しません。長期間稼働する設置を計画していて、具体的に相談したい場合は、お問い合わせください。
よくある質問
サイネージは、再起動せずにどれくらい稼働させ続けるべきですか?
長時間・無人で稼働させる設置では、通常は夜間に、1日1回の再起動を計画してください。これはプロ向けのサイネージや放送システムでは標準的な運用であり、問題のサインではありません。「ログイン時に FloSync を起動」と「自動ライブ開始」をオンにしておけば、FloSyncが自動的に復帰してライブ配信を再開します。営業時間外にスケジュールしておく限り、来場者がそれに気づくことはありません。
長時間稼働する設置で、最初に問題が起きやすいのはどこですか?
タイミングです。同時にスタートしたスクリーンは、時間とともに少しずつずれていきます。しかもその不具合は突然ではなく徐々に進むため、スタッフより先に来場者に気づかれることが多くなります。
導入前にこれをどうテストすればいいですか?
短いデモで判断するのではなく、丸一日動かしたままにしてから戻ってきて確認してください。2分程度なら、どんなソフトでも正しく見えます。
執筆者について
Daniel Palka
FloSyncの開発者
ダニエルは2007年からマルチスクリーン映像ソフトウェアの開発に取り組んでいます。FloSyncは、学生時代のプロジェクト『ArraySync』として始まりました。
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